石巻市での炊き出し②

 本日は、このたびの震災支援に関することなどの取材や、別件の会合などがあり、杉さんはあちこち移動をされていました。


 さて、本日も石巻市での炊き出しについてをお届けいたします。



 

 どこの場所でも、到着するなりすぐにカレーを温める準備にとりかかる杉さん。一所懸命作ったカレーを少しでもおいしく召し上がっていただきたいとカレー鍋をかき混ぜます。そして、杉さん自らカレーをつぎ、皆様にお配りしました。途中、「杉さん、サインください」と被災者から声をかけられるも、大勢の方が並ぶ列がとぎれることなく続いていたので「まだ、並んで待ってくれている人がいるから、後にして」と振り向きもせず、ひたすらカレーをお皿についでいました。


 1時間以上もの時が過ぎ、やっと全員に配り終えたあと、並んでくださったみなさんに挨拶をしました。


「今、皆さんはゆっくり休んでください。そして元気な僕たちが、できることを頑張ります。」

 
 ある避難所では杉さんのあいさつが終わると、犬が「ワンワン!」と反応したので、「犬も杉さんの言葉に返事しとる!」と笑い声がわきました。帰り際も「それじゃあ 失礼します」とその場を離れる杉さんに「ワンワン!」とその犬が鳴くので、「この子は杉さんが好きなんだねぇ」とあるおばあさんがおっしゃってました^^


 夜はキャンピングカーで毛布1枚をはおって寝ます。
昼間は天気が良いこともあって、太陽の光であったかいですが、日が落ちると一気に冷え込み、夜はとても寒くなります。報道などでは伝わりづらい“寒さ”を身をもって体験しました。とても寒く、ぐっすり眠ることはできません。あの日、津波が起きた日、一晩救助をまっていたときには、どれほど寒かっただろうかは、想像できません。そして、その後も寒い毎日の生活。炊き出しに行っている間は着たきりスズメで着替えることもなく過ごしました。炊き出しから戻ってきて、お風呂に入り、布団に入り・・・普段の生活がどれだけ恵まれているものかを感じずにはいられませんでした。


 そして、今回は宮城県庁の紹介で雄勝町の災害対策本部の方が案内などをしてくださったのですが、その方のお義父さん、お義母さんもまだ行方不明のままということを伺い、「そんな中、対応をしてくださりありがとうございます」とお礼をいうと、「避難所の皆さんに勇気を与えてくれてありがとうございました」と逆にお礼を言われました。
災害対策本部の方々は避難生活をされている方はもちろん、自分たちの身内の心配だけでなく、避難者全体のことも考えなければならないので、とても大変だということに、最後の方になって気づき、反省しました。


 杉さんは今回の炊き出しには多くの方々が協力してくださったからこそできたことと、帰京後、ご協力いただいた方々に感謝状を贈られました。本当に皆様、ありがとうございました^^