青森刑務所視察

 今日も「アジア国際子ども映画祭」の話を・・・といきたいところですが、
本日は、別の話を。


 今日は法務省特別矯正監として、青森刑務所に視察に行ってまいりました。
青森空港から近いところにあるのですが、やっぱり青森は寒い(><)


 到着後、すぐに官服に着替え、所内視察に。
青森刑務所はB級といって、罪の重たい人が入っているそうです。
しかもここは高齢化が進み、最高年齢は80歳代の人だとか・・・。
 所長の話では、地場産業がないため、受注できる作業がなく、
最近では、単価は低いが「りんごの箱」の組み立てや、携帯機器などの
解体作業のようなことを作業として受刑者が行っているそうです。

 
 この「作業」について、まさに杉さんが先日、法務省での会議に
出席したときに、話をされてきたことなのです。
どこの刑務所でも作業といえば、タンス作りや靴作り、農園など、
どこもできるようなことばかりで、売れなくて収入につながらない。
 そうではなくて、それぞれの地域を生かした特色のある作業を行うべきだと
杉さんはずっといい続けてきました。


 例えば、青森刑務所だと、今、飛ぶように売れ、入手困難と言われている
木村さんの無肥料無農薬のりんご栽培を取り入れるなどすれば、他の刑務所とは
異なる特色を作ることができるし、世の中のニーズにこたえることができると
いうわけです。

 
 視察後は、刑務官の人たちと、食事をとりながら意見交換を行いました。
刑務官一人一人から仕事の問題点、改善してほしい点などを聞き、
それにひとつずつ丁寧に「どうしていくのがよいか」を話をしていく
杉さん。中には「それはしかるべき人に相談し、改善するために
働きかけます」と話されていました。


 杉さんの気持ちとして、刑務所はただ刑を果たすために入っているところではなく、
きちんと矯正される場所であってほしい、そして、刑務官にとっても24時間体制の
しんどい仕事でなはく、「僕が頑張ったかいがあって、一人矯正することができた」と
達成感を感じられる仕事であってほしいという想いがあるようです。


 そのためにはどうしていくべきか・・・。例えば、今はばらばらに収容されている処遇困難な受刑者を各、一箇所に集め、それに対してプロフェッショナルな刑務官を育てて
矯正にあてるシステムを確立すべきではないかと提案されていました。


 今後、杉さんの新聞記事や、雑誌などのインタビューでこのようなお話も
されるのではないかと思います。


 受刑者への講和、検食を行い、本日の視察は終了致しました。